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本件を見る限りにおいて、裁判所は妥当な判断をしたと考える。
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| (2) |
一般的な中古住宅の売買において、築年数相応の損傷や劣化があることが想定されているのが当然であり、それをもとに価格が決定されたものである(損傷や劣化が全くないのであれば、それは新築住宅なみの価格になるはずである)。もちろん、購入者の日常的な利用に支障となるような重大な損傷があれば、それは買主の想定していないものであるから、瑕疵となりうるが、本件においては、畳下の荒床や敷居の内側という日常的な利用の支障になるものではなかった。
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| (3) |
同様のシロアリ浸食跡の場所が、もし、日常生活上利用の支障になるものであれば、結論は異なることが想定される。過去のシロアリ浸食跡は、どんなものでも瑕疵にならないというわけではないので留意を要する。
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| (4) |
また、シロアリ浸食跡のない建物売買が条件であったとの事実は認定されなかったが、そのような条件が契約書等の書面に記載されていたり、仮に口頭のやり取りであったとしても記録に残り、訴訟に証拠として提出されていれば、結論は変わった可能性もある。売主、媒介業者サイドの注意事項としては、売買契約の条件としていない事項を、軽々に口頭でも約束しないことは重要である。
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| (5) |
Y1作成の「現在まで白蟻の被害を発見していない」の欄にチェックが入っていたことについて、裁判所は、Y2らが売主の一人であるAに確認を行うべき状況にはなかったと判断している。しかし、この点は微妙で、裁判所によっては、逆の結論を出す可能性もある。本件では、Aが高齢であること、Aの子であるY1が売買手続きを進めていたことを理由にY2の善管注意義務はないとしているが、売主が2名である以上は、双方に聞き取りをすべきであった。仮に、Aがそれほど高齢でなかったとしたら、判断は変わっていた可能性は高いと考える。
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| (6) |
そもそも本件トラブルは、買主に対象建物の品質に対する過剰な期待が原因のように思われる。通常であれば、日常生活上利用の支障にならない傷を発見したとしても大きな問題にはならないからである。この点、中古住宅の売買においては、日常生活上利用の支障にならない程度の傷はあるものとして価格が形成されるものである事を説明し、買主が品質につき過剰な期待をしないよう説明をしたい。
また、シロアリ浸食被害がないことが契約条件であったか否かが争点となっているが、仮にこれを契約条件とするのであれば、この点を売買契約書に明記するよう、買主や買主側の媒介契約者が留意する必要がある。
以上 |